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「リーヅモ」の要素T 和了り牌の数が多い

七対子(チートイツ)の得点効率にとって「リーヅモ」がポイントになります。 ではどうすれば七対子(チートイツ)のリーチにツモを組み合わせることができるのでしょうか?

もしガン牌の達人で自分の和了り牌がどこにあるのか分かっているなら、次巡にツモれるとなった時点でリーチをかけるでしょう。それは「一発」をつけたいということ以上に、他家の動きを警戒してのものになります。リーチした後に和了り牌の「ツモ」まで時間がかかればかかるほど、不確定要素が増えるからです。たとえば自分のリーチ後誰かがドラをカンしたらそれが丸のりして、そのままその人がリーチした後の自分の一発目のツモがその人の和了り牌で・・・なんてことにもなりかねません。

かの名著「アカギ」にも「リーチは天才を凡夫に変える」とあります。ということで、なるだけ早い段階でツモれると確信を持ったときが、リーチをするタイミングの1つといえるでしょう。

では早い段階でツモれるな、と思えるのはどういうときなのでしょう? そこには2つの要素があります。

1つ目は牌山に残っている自分の和了り牌の数が多いことです。当然残っている和了り牌の数が多ければ多いほど、次巡に和了り牌をツモる確率は高くなります。七対子(チートイツ)の場合その最大は3枚で、2枚・1枚となるにつれ低くなり、0枚になるとツモる確率は0となります。(当たり前・・・(;´Д`))

その辺を分かりやすく(?)するために「くじ」を例に挙げてやってみます。 ある箱の中に40枚のくじがあって、自分を含めて4人が当たりくじを求めて引くのです。まずそれぞれが1回ずつ引き、誰も当たりくじを引かなければ2回目の抽選をします。そして誰かが当たるまでそれを繰り返し、当たった時点でゲーム終了というものです。麻雀で言えば、たとえば微差のオーラスといった状況があります。そのような状況では他家がリーチに対して危険牌を引いてもどんどん勝負にくるでしょう。この「くじ」の例はそういった状況で、どれだけツモ和了りができるのかというシミュレーションでもあるのです。

40枚中当たりは1枚で考えて見ますと、1回目の抽選で自分が当たる確率は2.5%です。自分も含め4人全員が外れる確率は(39×38×37×36)÷(40×39×38×37)=90% 2回目の抽選で自分が当たる確率は90%×(1÷36)≒2.5%です。自分を含めて4人全員が外れる・・・(以下省略・・・)

では40枚中当たりが4枚だとどうなるでしょう? 1回目の抽選で自分が当たる確率は10%です。自分も含め4人全員が外れる確率は(36×35×34×33)÷(40×39×38×37)≒64.5% 2回目の抽選で自分が当たる確率は64.5%×(4÷36)≒7.2%です。自分を含めて4人全員が外れる・・(以下省略・・・)

さらに40枚中当たりが8枚だとどうなるでしょう? 1回目の抽選で自分が当たる確率は20%です。自分も含め4人全員が外れる確率は(32×31×30×29)÷(40×39×38×37)≒39.3% 2回目の抽選で自分が当たる確率は39.3%×(8÷36)≒8.7%です。自分を含めて4人全員が外れる・・・・(以下省略・・・)

と、数式をずらずら並べても分かりづらいと思いますので、それをグラフにしたものを見てみましょう。



和了り牌の枚数が多ければ多いほど序巡におけるツモ率の減少幅が大きくなっていることが分かります。逆に枚数が少なければ少ないほど序順におけるツモ率の減少幅が小さくなり、なんと1枚ならばツモ率はほぼ一定なのです。

もちろん他家がストレートに攻めてくるとしても、自分の和了り牌が他家の必要牌であることもあります。和了り牌の枚数が多ければ多いほどその可能性は高まりますから、実際には「8枚ツモ率」のグラフは、始点と終点は同じですがその傾きはもっとゆるやかになるでしょう(たるんだ糸を少し張った感じ?)。「4枚ツモ率」のグラフもまた同様です。ただ、このグラフたちが持つその傾向は変りないはずです。

そこで本題のリーチとツモを複合させるにはどうすればよいかですが、和了り牌の枚数が多いであろうピアノ待ちなどは聴牌したらすぐにリーチしなくてはなりません。なぜならグラフに示されているとおり、次巡にツモる可能性が圧倒的に高く、もたもたしているとリーチをする前にツモってしまうからです。

「お前、リーチ一発ツモが多いなぁ」とか「あーあ・・・リーチをしていれば一発ツモだった・・・」とかついつい口に出してしまいがちですが、それは当たり前で多面張などでは聴牌後3巡目ツモより1巡目ツモの方が多いことが確率の上から明らかなのです・・・

えっと・・・何の話しでしたっけ・・・ああ、七対子(チートイツ)ですね。えっと・・・和了り牌の枚数が多ければ多いほど即リーチすべき。ということは逆に和了り牌の枚数が少ないと予想される場合は、多面待ちの場合ほどあわてる必要はないとも言えます。七対子(チートイツ)の場合は常に単騎待ちですから、相対的に他の待ちより和了り牌の枚数は少なくなります。するといくらリーチとツモを複合させたいからといって、なんでもかんでも即リーチでは少し芸がないかもしれません。

とはいえ試行回数が多ければ多いほどツモの確率が高まるのですから、聴牌したらすぐにリーチをして「リーチ後ツモ」の回数を増やすというのも、リーチとツモを複合させるという意味では理にかなっています。ただ問題は七対子(チートイツ)の防御力です。和了り牌の種類が多いピアノ待ちはなどは、他家からストレートに攻められた場合、その攻めを比較的咎め易く、仮に追いつかれた場合でも五分以上の戦いができます。しかし、七対子(チートイツ)の場合は和了り牌が1種類しかないですから、他家からストレートに攻められた場合にもそれを咎め難く、反撃されてしまうと分が悪くなります。しかもその防御力の差は残り巡目の多さに比例して広がっていくことになります。

つまり「リーチは天才を凡夫に変える」を地で行くことになり、リーチしたからといって十分な試行回数が得られる保証は決してありませんし、自らの危険度を上げることにもなりかねません。ということで七対子(チートイツ)の場合なんでもかんでも即リーチが、リーチとツモを複合させるためのベストな選択だとはいえない、と考えられるのです。

では七対子(チートイツ)はリーチしないのか、というと前回に述べたように「リーヅモ」があることにより得点効率がよい和了りが見込めますので、積極的にリーチをしていきたい。ならばどのタイミングでリーチをするのがよいかというと、いくつかのパターンに分けて考えなくてはいけないので一概には言えません。

えーっと・・・以上により、何が言えるかというと・・・ 七対子(チートイツ)のリーチのタイミングはまだまだ考察が必要・・・ということです。(;´Д`) その辺をツモ率を高める2つの内、もう1つの要素を使って次回さらに考察を続けていきましょう。 ・・・これも長くなりそうだ・・・(;´Д`)


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