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「リーヅモ」の要素U 残り牌山が少ない

七対子(チートイツ)の得点効率にとって「リーヅモ」がポイントになります。それを目的としたリーチのタイミングの1つ、つまり「早い段階でツモれそうだ」と思えるには2つの要素があります。1つ目の要素は前回述べたとおりですので、今回は2つ目の要素からリーチのタイミングを考えてみましょう。

2つ目の要素は牌山の残り数が少ないことです。 これも「くじ」を想像すれば分かりやすいかと思います。4枚中1枚が当たりのくじで、当たりを引く確率は25%です。40枚中1枚が当たりのくじで、当たりを引く確率は2.5%です。つまり残り牌山の枚数が少なければ少ないほど、1巡あたりのツモ確率が上がるのです。

ただこの場合の気持ちとしては「早い段階でツモれそうだ」ではなく、残りツモ巡も少ないのですから単に「ツモれそうだ」になるのでしょうか・・・ あるいはずっと以前より聴牌しているのなら、「いい加減にツモるだろう」となるかもしれません。 それに加えて、前回で述べたとおり「リーチ」と「ツモ」の間隔が大きくなることは、七対子(チートイツ)にとって防御力の面から望ましくありません。そう考えると残り1巡を残してリーチするのがよいということなるのでしょうか・・・

具体的な例で考えて見ますと、南3局の南家で4000点しか点数がないラス目の状況だとします。なんと2巡目にチートイドラドラを聴牌しました! リーチしてツモればハネマン、裏を載せればバイマンなので即リーチ・・・もアリだとは思いますが、他家から反撃を喰らって飛んでしまっては悔やんでも悔やみきれません。親番がまだ残っていますので守備に重点を置いてダマにしておくのもアリでしょう。

その後、他家からの目立った攻撃はなく、また自分でもツモれずどんどん巡目が進んで行き、やがて残り1巡のツモを残すばかりとなりました。河の様子から推測するに、山には自分の和了り牌がほぼ確実に残っています。すると牌山の数が少ないのですから、次巡にツモれる可能性がそこそこ見込まれます。ならば単にツモってマンガンで終わるよりはここでリーチし、ハネマンを狙いにいってもよいでしょうか。しかも残り1巡ということはそれ以降に長引くことがありません。まさかここから他家にリーチが入ってそこに自分のラスヅモで振り込むなんてことはないでしょう。得点面から考えても防御面から考えてもよい感じです。これは「七対子(チートイツ)残1巡リーチの定理」としてしまってよいでしょうか・・・

いや、簡単にそうとも言えません。防御を本当に重視するなら最後のツモでの振り込みの可能性も考慮して、最後の最後までダマを貫くべきです。ツモを1回残してのリーチは防御重視と言いながら得点への未練を断ち切れないという、少しめめしい打ち方です。ファミレスでカルボナーラスパゲティを頼んだにもかかわらず、「1口ちょうだい」と友人が頼んだミートスパゲティをつまむようなものです。あまり行儀がよいとは思えません。そういうことをするなら最初からハーフアンドハーフセットを頼めばいいのです。その方がよほどバランスがよいでしょう。

えっと・・・何が言いたいのかというと、「少しつまみ」ではなく「バランス」が大事ということ・・・です。 そう考えると「七対子(チートイツ)残1巡リーチの定理」では「得点」の部分が少なすぎ、「防御」の部分が多すぎる感じがします。そこでリーチのタイミングをもう1巡前にして残りツモが2回になればどうなるでしょう? もちろんそれによって「リーチ」と「ツモ」の複合の可能性が広がります。しかし同時に他家からの攻撃の可能性とそこへの振込みの可能性も広がります・・・が、たった1巡くらいのリスクが負えなくて麻雀打てるか (゚ロ゚;!! というのもあります。実際、他家からの明確な攻撃がなく残りの牌山が10枚くらいになれば、形式聴牌目指してガンガン鳴いていきますよね。少し違うかもしれませんが、気持ちの持ちようとしてはそういうことです。

となると、さらにリーチのタイミングをもう1巡前にして、残りツモが3回になれば・・・とかなんとか考えていくと、結局どのタイミングでリーチをするのがよいんだ? となってしまいます。本来は点数状況とか河の様子はもちろん、他家の性格などその他もろもろを考えて判断するのがベストなのでしょうけれど・・・うーん・・・

よくよく考えれば七対子(チートイツ)のリーチは「○巡目にリーチ」なんて確定できるわけもありませんし、大まかな目安さえできれば今回の考察はよいのではないかと・・・ということで、そろそろまとめてみましょう。

七対子(チートイツ)のリーチは局の「終盤」にあるのが「得点面」「守備面」でバランスがよい。 ということになるでしょうかね・・・あとはもしそのタイミングを選べるならば、その「終盤」のどこでリーチをするのかは比重をどこに持ってくるかによるでしょうし、また場の状況次第ということでもあるでしょう。また当然「終盤」ではなく、「序盤」「中盤」にリーチをする場面もあるでしょう。それについてはまた別の回に・・・

ところで「終盤」という言葉が出てきましたが、この「終盤」って何なのでしょう? 実はこの「七対子(チートイツ)研究」において、「序盤」「中盤」「終盤」という言葉は2重の意味に使っていました。 そこで次回はそれらの言葉などを含め、もう一度この七対子(チートイツ)研究(?)で使われてきた用語の意味を再定義し、そこから七対子(チートイツ)リーチのタイミングを考察していきたいと思います。


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