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「序盤・中盤・終盤とは」

前回の研究で、 七対子(チートイツ)のリーチは局の「終盤」にあるのが「得点面」「守備面」でバランスがよい などと書きましたが、これは実は微妙な書き方をしています。 七対子(チートイツ)のリーチは局の「終盤」にするのが「得点面」「守備面」でバランスがよい ではないということです。 その意図するところを明確にするために、七対子(チートイツ)という手役の特性を考えたいのですが、そのときのポイントとなるのが「序盤」「中盤」「終盤」という言葉になります。

この「七対子(チートイツ)研究(?)」ですが、ご承知のとおり思い付きで書き続けてきました。そのために実は「序盤」「中盤」「終盤」という言葉に2重の意味を持たせてしまっておりました。そしてそれこそが七対子(チートイツ)という手役の特性によるものなのです・・・とまぁ、そんな言い訳をしつつ、用語の再定義を行いましょう。

「序盤」「中盤」「終盤」というと最初に何を思い浮かべるかというと、やはり「巡目」になるでしょう。当初この七対子(チートイツ)研究(?)でもその意味で使用していました。 具体的には

0〜6巡→「序盤」 / 7〜12巡→「中盤」 / 13巡〜→「終盤」

ということです。しかし、もちろんそれぞれの間には明確な区切りはなく、例えるなら春夏秋冬といった四季のように緩やかに移ろいゆくものなのです(美しい表現?)。なのでそれぞれ±2巡ほど余裕を持たせるのが実状にあっているのではないかと思われます。図で示すとこんな感じ↓



よって七対子(チートイツ)研究(?)において、 「序盤」「中盤」「終盤」とは上記の図のようなものとしておきましょう。

では以前「序盤」「中盤」「終盤」という言葉で使われていた、もう1つの意味について見ていきましょう。それは七対子(チートイツ)の手役の進行度です。七対子(チートイツ)はトイツの数を増やしていくことによって、完成に近づく手役です。そしてその性質により、3つの段階に分けられます。つまり「0〜3トイツ」「4トイツ」「5・6トイツ」です。以前はそれぞれに「序盤」「中盤」「終盤」という用語を当てはめておりました。しかし、今回新たな用語をそれに使いたいと思います。

すなわち
0〜3トイツ→「初期」 / 4トイツ→「中期」 / 5・6トイツ→「後期」です。

これまで同じ用語を使用してきたのですから、違う用語を使用したからといってもやはりそこには密接な関係があります。つまり「序盤」と「初期」、「中盤」と「中期」、「終盤」と「後期」には切っても切れないつながりがあるのです。これが、七対子(チートイツ)のリーチは局の「終盤」にあるのが「得点面」「守備面」でバランスがよい であり、七対子(チートイツ)のリーチは局の「終盤」にするのが「得点面」「守備面」でバランスがよい ではない理由になります。

味噌汁で例えるなら、味噌は煮立てると風味が飛んでしまいますので、最後に入れて仕上げます。野球で例えるなら「ボーイズリーグ」でしょう。ボーイズリーグの小学生では身体を壊す恐れを考え、変化球の使用が禁止されているそうです。

つまりなんでも早ければ早いほどよいと思いがちですが、物事にはそれぞれ最適な時期というものがあるのです。 そして七対子(チートイツ)研究(?)3で「後期」の打ち方を、七対子(チートイツ)研究(?)5〜10で「中期」の打ち方を、七対子(チートイツ)研究(?)22〜28で「初期」の打ち方を考察してきましたが、それぞれに最適な時期があり、「序盤」と「初期」、「中盤」と「中期」、「終盤」と「後期」には切っても切れないつながりがあるという話にかえるのです。

たとえば、「初期」では他家に警戒されないよう無難な捨て牌を心がけます。これは「序盤」においての作戦です。また「中期」では他家に誤情報を与えてミスリードさせるように残す牌を選択しますが、それは「中盤」においてこそ威力を発揮します。「後期」で残す牌は山読みがしやすい牌なのですが、それは「終盤」こそ精度が高くなるものです。そしてその流れの先にリーチがあるのですから、当然それは「終盤」にあるのが最適ともいえるのです。

もちろん「序盤」にもかかわらず「中期」や「後期」になることもあるでしょう。決してそれ自体は悪いことではありません。ただ、それは小学生の段階で変化球を教わるようなものです。時期と段階がかみ合っていないという違和感は持っておくべきでしょう。すなわち肩や肘に負担がかからない正しいフォームを意識し、日々体調管理を徹底しておくといったことをした上で、ようやく変化球という武器を手に入れるべきなのです。同ように「序盤」にかかわらず七対子(チートイツ)を聴牌するということは大きな武器ではあるのですが、そこで安易にリーチに行くというのは必ずしも正しくはないということなのです。

かといって「終盤」まで待ってリーチをするのかというと、それもまたもったいない話です。せっかく変化球を手に入れるチャンスがあるのですから、できるだけ早くそれを身につけたいと思うのは自然なことでしょう。そこでリーチのタイミングを早めるための何かが必要となります。先ほどの例で言えば「負担がかからない正しいフォーム」がそれに当たりますが・・・

さて七対子(チートイツ)のリーチのタイミングを早めるために必要な何かとは何か? それを次回以降考察していきます。


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