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真に有効な牌効率とは(トイツ場概論7)

 x軸をアンコ(コーツ)場強度、y軸をシュンツ場強度とした直交座標系を設定します。そして座標(0,36)の点Aを「シュンツ場」とし、座標(36,0)の点Bを「アンコ(コーツ)場」とします。  この2点を通る直線のをあらわす式は、「y=−x+36」です。以前紹介しましたリーマン予想では「ゼータ関数の非自明なゼロ点はすべて一直線上にあるはずだ」となっています。言い換えるなら麻雀のあらゆる「場」は、この「y=−x+36」上に存在するはずだ、ということになります。

 さて、直線ABのうち、2つの点である点A点Bを両端とする部分を線分ABといいます。その線分ABを三等分する点のうち、点Aに近い方を点A'(12,24)とし、これを「混合場」とします。また点Bに近い方を点B'(24,12)とし、これを「トイツ場」とします。

 このA(0,36)A'(12,24)B'(24,12)B(36,0)といった4つの点は先に述べたように、それぞれ単独に存在するのではなく直線上の一点として存在しています。つまり「シュンツ場」である点A(0,36)と「混合場」である点A'(12,24)の間には「シュンツ場と混合場の混合場」である点A''(6,30)がありますし、また「シュンツ場と混合場の混合場」である点A''(6,30)と混合場である点A'(12,24)の間には「シュンツ場と混合場の混合場と混合場の混合場」である点A'''(9,27)が存在するのです。


「トイツ場は実在するのか?」という話がちょくちょく出ますが、上記の点から「これがトイツ場である」という場は実在しないといえます。つまり点B'(24,12)をトイツ場としましたが、それはグラフ上の一点を便宜上「トイツ場」と名づけただけで、トイツ場が点B'(24,12)にあるのではないのです。そしてむしろそれは「トイツ場」ではなく、「アンコ場寄り混合場」と本来は呼ぶべきものなのです。

しかし「シュンツ場」「アンコ(コーツ)場」は存在するといえます。「シュンツ場」の座標は(0,36)です。これは牌が重ならないということです。一枚も牌が重ならない場・・・つまり雀頭すらできない場・・・になります。逆に「アンコ(コーツ)場」はすべての牌が重なっていく・・・捨てた牌は捨てた牌で重なるし、残した牌は残した牌で重なっていく場・・・になります。

 しかし「シュンツ場」「アンコ(コーツ)場」は確率としてはないとはいえませんが、一生麻雀を打ってもそのような場には出くわすことがないほどのものでしょう。ですので「シュンツ場」「アンコ(コーツ)場」が「ある」とはいえ、それを根拠に何か理論を構築すると、それは偏ったものになりがちです。ということでやはり「シュンツ場」と「アンコ(コーツ)場」の間にある麻雀の大部分において牌効率を考えるのが一番理にかなっていることになります。

 そこで点A'(12,24)を便宜上「混合場」として「一般的牌効率」、点B'(24,12)を便宜上「トイツ場」として「トイツ系牌効率」を考えるのですが、汎用性から考えるその価値は「一般的牌効率>シュンツ系牌効率」、「トイツ系牌効率>アンコ(コーツ)系牌効率」となります。「シュンツ場」と「アンコ(コーツ)場」は存在するがゆえに牌効率としての汎用性が低く、「混合場」と「トイツ場」は存在しないがゆえに牌効率としての汎用性が高いということになるのです。


以上のことから「トイツ系牌効率」とは 「一般的牌効率」に並び称されるべきものであるといえるのです


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