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七対子(チートイツ)初期における字牌の扱い

今回は七対子(チートイツ)初期における字牌の扱いについて考察してみたいと思います。

字牌と一括りにしてしまいましたが、「オタ風牌」と「役牌(場風牌を含む)」に分けて考えます。まずそれぞれの種類数ですが、「オタ風牌」は3種類、「役牌」は4種類の合計7種類になります。数牌の種類数が27種類ですので、それぞれ「8.8%」「11.8%」、字牌全体でも「20.6%」とだいたい5枚中1枚しか含まれていない計算になります。

ところで麻雀は社会の縮図といわれることがよくあります。ヒッカケリーチに振り込んでしまったり、他家の鳴きによってツモることができたり、などまさに人生そのものでしょう。では麻雀を教訓として実生活にいかそうとするなら、逆に実生活を教訓として麻雀にいかせるものもあるのではないでしょうか?

それを踏まえて考えてみると、ふと思いつくことがあります。

ダイヤモンドや金、プラチナなどが高価で大切にされるのはなぜでしょう? それは数が少ないからです。数が少ないものは貴重で慎重に扱われるべきなのです。麻雀に置き換えて考えてみるとどうでしょう? 数が少ない「字牌」はやはり貴重で慎重に扱われるべきなのではないでしょうか?

さらにいえば七対子(チートイツ)一向聴以降における残すべき牌の考察より、七対子(チートイツ)の一向聴以降に残す優先順位は同条件ならオタ風牌>役牌>1・9牌>2・8牌>3〜7牌 となります。

「七対子(チートイツ)・クロスカウンター打法」というのは、軸足をトイツ場におく打ち方ですので、そういった意味からも序盤だからといって簡単に字牌を切ることはできないのです。

まず「オタ風牌」から考えて見ます。

もちろん自分から切り出すことはまずありません。では他家が1枚切ってきたらそれに合わせるのでしょうか? いいえ、その場合は基本的に1巡待ちましょう。その1巡の間に他家から合わせ打ちがあり、合計で2枚以上が捨てられたならそのときは自分も捨てることになります。河に2枚自分に1枚ということは山には1枚あることが想像できますが、それだと自分が重ねられる可能性は25%に過ぎず、しかもそれはトイツ以上にはならないのです。序盤においては柔軟にシュンツ場にも対応できる打ち方であるべきですので、河に2枚捨てられたらそのときは合わせましょう。

1枚切られてその1巡に合わせ打ちがなかったなら、その牌は基本的に持ち続けることになります。合わせ打ちがないということは山に2枚あることが想像できます。自分が重ねられる可能性は50%ですし、場合によっては暗刻になるかもしれません(もちろん暗刻になる可能性は相当に低いので期待はできませんが・・・)。

このオタ風牌残しは将来七対子(チートイツ)になったときエース牌になるからという理由もありますが、それだけではありません。一番の理由はあわてなくてもすぐに他家から2枚目の牌が切られるので、それに合わせればよいからです。それよりも先に数牌の不要牌整理を優先すべきだということです。そしてもう1つ理由があります。

先ほど1枚切られてその1巡に合わせ打ちがなかったなら山に2枚あることが想像できる、と書きましたがそうではないケースももちろんあります。

そのオタ風が自風になっている他家が自分と同じ考えで山に2枚残っていると想像し、残している場合です。この場合山に残っている牌は1枚です。

その1枚は50%の確率で自分・相手以外に渡り、すぐに捨てられるでしょう。このときは2枚目切られたのでそれに合わせて問題ないでしょう。

25%の確率で相手に渡ります。この場合2枚目が切られないので自分からその牌を切ることがありません。相手は鳴くことができません。つまり絞ることになるのです。牌を絞ることによって自分の手の進行が妨げられるのは損であるというのが現在一般的かもしれませんが、七対子(チートイツ)はもともと和了れればラッキー程度の諦めの手役なので自分以外の1人を止められるならそれで良しとします。

25%の確率で自分が重ねることになります。この場合雀頭にするか、展開によっては予定とおり七対子(チートイツ)に向かえばよいでしょう。また他家から先制攻撃を受けた場合、そのオタ風トイツは安全牌として機能することになります。

以上によりたとえ他家が持っていた場合であっても、自分が残しておくことによって大きな損はないといえるでしょう。

「役牌」に関しても先ほどの理由により「オタ風牌」に準じた扱いになります。つまり基本的には他家の2枚目を待って合わせ打ちですが、他家から2枚目が切られない場合絞ることになる可能性が「オタ風牌」より高まります。もちろん絞る立場になってしまったら和了りはなくなります。そこで手牌の他の部分の構成により和了れる手であると判断できるのなら、1枚目から合わせ打ちもあるかもしれません。

オタ風牌に関しても同じことが言えないことはないですが、やはりこれは基本的には「役牌」の手順になります。なぜなら「役牌」は手が進み押し出される格好になって切った場合、それで役がついてロンされたり、また「+1翻」のために点数の損失が大きくなる可能性があるからです。「オタ風牌」については相対的にその可能性が低くなりますので、2枚目を待つほうがよいのではないかと考えられます。

さて、序盤の「オタ風牌」「役牌」に関して捨てる条件を「他家の捨て牌」から考察してきました。しかしもちろんその条件は「他家の捨て牌」だけで決められるわけではありません。先ほど少し出てきましたが自分の手の進行状況によって「オタ風牌」「役牌」が押し出されることもあります。それについては次回に考察しようと思います。


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