出和了目的(迷彩)七対子(チートイツ)・中張牌
これで七対子(チートイツ)について、すべて語り終えた・・・と思っていたのですが、どうしても避けて通れない問題があります。それは赤牌の存在です。これまでの七対子(チートイツ)研究ではあえて赤牌の存在を無視(参照「5牌」)することによって、理論を構築してきました。これはリーチ+ツモ和了を目的とした戦略となります。
しかし当然麻雀には相手がいます。自分のツモ和了においてそれほど大きなメリットのない赤牌であったとしても、それを手の内に使うことで相手に鳴かせないとすれば、それは相手の攻撃力を下げる手段となります。そのような守備的考えからすると、赤牌は軽々に打ち出されるべき牌でないかもしれません。とすれば赤牌を手の内に使うことを前提とした戦略も存在するわけです。それは一体何でしょう?
そもそも赤牌を積極的に切り出すのは、リーチ+ツモ和了において得点上のメリットが少ないことが理由の1つです。何度も出てきている表ですが、
2翻 1600 / 3翻 3200 / 4翻 6400 / 5翻 8000 / 6翻 12000 / 7翻 12000 / 8翻 16000
そしてそれぞれの点差で考えると
2翻→3翻(+1600) 4翻→5翻(+1600) 6翻→7翻(+0) はそれほどうれしくはない。
3翻→4翻(+3200) 5翻→6翻(+4000) 7翻→8翻(+4000) は結構うれしい。
ということです。
そこで赤牌を手の内で使うことを前提とするなら、得点的には上記の「リーチ+ツモ和了」を「リーチ+赤牌」に変えればよいことになります。つまり赤牌を手の内で使うことを前提とする戦略とは、出和了を主目的とした戦略になるのです。(強引?)
ではここで「リスキーエッジ(ロバート編)」より、出和了目的の七対子(チートイツ)の例をを見てみましょう。
(※以下ネタバレ注意)









主人公の吉岡は、こんな捨て牌でリーチします。中張牌→老頭・字牌と、捨て牌がいかにも七対子(チートイツ)ですね。ちなみにこのときは、ロバートがマンズ、目黒がソウズのホンイツをそれぞれ狙っていて、字牌が高い展開になっています。


そのときのロバートの手牌がこちら
















しかし、吉岡の手牌はこうでした。














吉岡の言葉を借りると

おまえの手牌は字牌とマンズだ
おまえならマンズでもむしろ真ん中の牌を自信を持って打つだろ
しかしまさか・・・すぐに

そして心の声がそれに続きます

つまり七対子(チートイツ)の待ちとなるのは通常「山に残っていそうな牌(1枚切れ字牌など)」「出易そうな牌(字牌・端牌・筋牌など)」「切りづらい牌(ドラ牌など)」のいずれかが普通です。今回のケースは少し特殊で「中」や「發」が「切りづらい牌」になっていましたが、七対子(チートイツ)といえば待ちはそうなるでしょう。そこで吉岡はそれを逆転の発想で通常のリーチでは出難い「中張牌」を、むしろ七対子(チートイツ)リーチであれば出易い牌であろうと考えたのです。
この「いかにも七対子(チートイツ)の捨て牌リーチ&中張牌待ち」は出和了目的七対子(チートイツ)(迷彩七対子(チートイツ))における常套手段の1つです。しかし、これにはいろいろなリスクがあることを忘れてはなりません。
まず相手が捨て牌を見て「七対子(チートイツ)」であると見抜いてくれる雀力の持ち主でなくては意味がありません。また実際に捨て牌がいかにも「七対子(チートイツ)」であることが必要です。これは案外難しく、途中から七対子(チートイツ)へ方針転換することもあるでしょうし、また少々七対子(チートイツ)ぽいあやしい捨て牌であったとしても、やはり中張牌は通常手を警戒して切られないのが普通でしょう。
さらにそのリーチを無視して攻められるとこれは厳しいです。先ほどの例で言えばロバートは














ここから






つまり中張牌は相手の手牌に組み込まれていることが多いので、当たり牌として引き出すにはかなりハードルが高い牌といえるでしょう。吉岡の心の声である「「六」であがれたのは偶然かもしれない・・・」はそれを含めたものだったのかもしれません。
このリスキーエッジには七対子(チートイツ)の描写が他にもいろいろありますので、またどこかでそれについて述べることがあるかもしれません。それにしてもリスキーエッジはどれも名勝負ばかり(VS鎌田以外・・・)で素晴らしいですなぁ。コンビニ版を買いそびれて、泣きそうになりながら古本屋を回ったのは、今となればいい思い出です・・・えーっと、何の話でしたっけ? ああ・・・七対子(チートイツ)でした。
まとめますと、
出和了り目的七対子(チートイツ)の「中張牌」待ちは、
・自分が対戦相手を認める。
・そして対戦相手に自分が認められる。
・捨て牌がいかにも七対子(チートイツ)である。 ことによってなされる三位一体の合同芸術です。
決めることは難しいですが、決まれば相当格好よいことは間違いありません。
ということで今後しばらくは、出和了目的七対子(チートイツ)、つまり迷彩について考察していきます。 で、次回の七対子(チートイツ)研究はもう少し軽いところから・・・うーん、ヒッカケあたりからやってみようかな? まぁ、例によって例のごとくいつになるか知らんけどね・・・
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